@昔の話
相当昔の話でもう亡くなってしまったので、時効と思いお話し致します。
ちょっと悪口になるようで、お義母さんごめんなさいね!
例題としてわかりやすいので、使わせてもらいます。 |
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私の姑は昔、多分1億円位は持っていたのではないかと思います。
1億円位あるとやっぱりお金持ちといえるような気がします。
しあわせな小金持ちの本田さん流で言うと、小金持ち以下と言うことになるのですが・・・。
ところが、どう見ても1億円を持っているお金持ちのおばさんには見えなかったのです。
主人が小さい頃は、お義母さんの預金通帳の金額を計算するのがお手伝いだったみたいです。
その為に主人は”そろばん塾”へ通わせられたそうなのです。
それに私が年に1度のお墓参りにいって知ったのですが、お義母さんの家の倉庫には、
10年も20年も前のお歳暮とかお中元とかが、そのまま封も切られずに棚に積まれていたのです。どんどん出して日常に使えばいいのに、すべて部屋に積んで埃まみれになっているのです。それくらい使わないでため込むことが趣味なのです。
お義母さんの趣味は、お金を使わないこと。そして預金通帳を眺めること。そして家を建てることなのです。家は借家も合わせて5軒建てた人です。
家も70歳で現金で建てた人なのです。でも家の中には、ほとんど何もない状態ですので
スッキリしているのです。
私が一番驚いたのは、お家も建ててヤレヤレ!きれいな家財道具を買うのだろうな〜と予想していたのです。
ところがそれが見事に打ち破られました。
私のお義母さんに対する認識の甘さを感じさせられたのです。
大きな日本間のスッキリした畳の上に、堂々としたテーブルをどんと置いてお部屋の中の雰囲気も良くなるだろうなあ〜と想像していたのです。
ところがところが、そこに並べられたものは、主人が小学生から使っていた小さな傷ついたちゃぶ台に等しいみすぼらしいテーブルと、昔のこたつのテーブルと2個一緒にあるだけなのです。それもしっかり2つ並べると間に段差がつき、また大きさも違うのでとても違和感を感じるのです。みすぼらしさがさらに増幅するのです。
綺麗なスッキリした日本間が、台無しです。
それをみて、とても悲しさと滑稽さを感じてしまったのです。
ハードにお金をかけても、ソフトにお金をかけることを無駄と感じる人なのです。
ですから日頃はとっても慎ましやかな生活です。
どう見てもとてもお金持ちとは思えないのです。
それでお義母さんの生き方は豊かな生き方であったかというと、それは?と思うのです。
本人は一生懸命であったかも知れないのですが・・・。
そこにはお義母さんの戦争体験が大きく影響しているに思えるのです。
それはお金に対する考え方そのものであったと思います。 |