●不屈のひみつ 家失い「家族」考え抜く
松井 計(まつい・けい)さん
作家
1958年、愛媛県出身。古書店主、執筆集団などを経て松井永人の筆名で作家に。9か月のホームレス体験をもとに、本名で「ホームレス作家」を刊行。ドキュメント番組などにも出演。東京都在住。
「純粋にものを考える時間が出来て、『私にしか書けないもの』を練ることができた」。家を失った体験をつづったドキュメンタリー「ホームレス作家」を書き上げるに至った心境を明かす。
出版予定だった著作が刊行中止になったのをきっかけに、家賃の滞納で住居を追われ、家をなくした2001年。妻や子を施設に預け、9か月マンガ喫茶やファミレスを渡り歩いた日々は同時に、自分を見つめ直す日々でもあった。
家をなくす前は、主に架空戦記小説を書いていた。デビュー時は4人の執筆集団だったが、1994年に単独で本を刊行。その後も次々と著作を出すうちに、いつしか作家としての自分の力量に自信も覚えるようになっていた。
だが、得意とするジャンルの市場が徐々に大きくなってくると、「読者に飽きられてきた」という。自身の初版は2万5000部から1万5000部、さらには1万部と減っていく。「ブームの中でやっていた」仕事が、ブームが去ると同時に、限界を迎えていた。
「今思うと、考え方が甘かったが、一作当たれば何とかなる、と思い続けていた」。しかし、起死回生のヒット作は出ず、家賃の支払いに困るようになる。
■定職つけず転々
最初の1、2か月は、とにかく食べていくのに必死だった。街をさまよいながら、路上で寝ない、残飯をあさらない、この2点だけは常に心がけた。「私は弱い人間。一度、路上で寝たりしたら、流されていく、どこか歯止めをかけるルールが必要だった」
定まった家の中に住む普通の暮らしに戻りたい。その一念で定職を探した。だが採用はされるものの、「決まった家がないことがばれたせいか」、3、4日でクビになる繰り返し。派遣切り、ネットカフェ難民といった格差社会の現況を早々と体験した。「自分には書くということしかない」。そう開き直った。
結果として、「ホームレス作家」はベストセラーになり、家のある生活には戻った。とはいえ、妻子とは今でも別居状態のままで、何もかも元に戻ったとはいえない。
「家という家族のいる場を失い、いやが応でも『家族』を意識せざるを得なかった」。「ホームレス作家」の後にも、「家に帰らない男たち」で家庭とは何かを問いかけ、その本を元にしたドキュメント番組に出演し、別居家庭などの問題を扱うNPO団体で活動もしていた。
自分の弱さを自覚することで、どん底の生活を何とか切り抜けたそのまなざしは、他人の弱さにも優しく向けられている。
(鷲見一郎)
(2009年7月21日 読売新聞)
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今日のニュースは、インターネット上で掲載されるニュースの中から、その
ニュースを占い的に分析をするものです。ですから、事件や出来事の内容や
様々ないきさつに言及するものではなく、純粋に運命式からそういうような
事件や出来事に関わるような可能性について簡単に説明するものです。即興
的な文章ですから、その辺を加味してお読みくださればありがたく思います。
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■運命式に翻弄された作家ではないかと思う。
「最初の1、2か月は、とにかく食べていくのに必死だった。街をさまよいながら、路上で寝ない、残飯をあさらない、この2点だけは常に心がけた。私は弱い人間。一度、路上で寝たりしたら、流されていく、どこか歯止めをかけるルールが必要だった」
とにかくこの松井計さんの運命式をみるとどうしてこんなに極端な生き方になったのかが分かると思う。
★松井 計さんの運命式をみてみよう!
<松井 計さん(50)の運命式>
13 12 21
9 22 13
18 10 14
<松井 計さん(50)の流運>
16 12 19 18 16 12 19 18
18 17 24 20 9 17 24 20
松井計さんの運命式をみると、作家としての可能を持っているといえる。但し、傾向として極端に変化する可能性を持っているということが、問題になる。仕事の運勢も情熱型で一途になるのはいいのだが、ここでも一途さの裏返しは熱しやすく冷めやすいということもある。
一発を狙い始めれば、作家としてはもう書くことの使命がなくなってしまう。自分に素直になれないでいて、社会に対しては自分のプライドもある。限界になってしまってこそ自分を見つめるという運命式の良さが出てくる。
極端に現れる運命式は内なる弱さと外なる強さの2つの世界を持っている。それが作家としての可能性を持っているのであるが、自分ではこの問題はどうしようもない。
「定まった家の中に住む普通の暮らしに戻りたい。その一念で定職を探した。だが採用はされるものの、「決まった家がないことがばれたせいか」、3、4日でクビになる繰り返し。派遣切り、ネットカフェ難民といった格差社会の現況を早々と体験した。「自分には書くということしかない」。そう開き直った。」
ちょうどこのような時に遭遇する巡り合わせが流運の中にはあった。1988年から2003年の時である。この時には自分が神経質になり、自分のことばかり気になるようなときとなっている。様々なアイデアや気づきが生まれてくる。そうでありながら、回りの人のつながりが見えなくなってしまっている。これでは、自分の良さは見えなくなってしまうことになる。
このような試練が社会は的な本を書く原動力になった。でも、このような状況に身を置くようになったのも運命式の持っている影響があるといえる。
身を削る体験が「ホームレス作家」をベストセラーに押し上げたのだ。
●・・・ひとこと・・・
自分の運命に素直に耳を傾ければ、何かが生まれてくるのであるが、そこまで自分を見つめるのは容易ではない。特に特殊な運命式を持っているからこそ極端な生き方になったのであるが、唯一救いであったのは、格という使命を常に持ち続けていたということだろう!そうでなければ、もっと悪い生き方に陥っていたのかも知れないからだ。 |